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観光を勉強する大学生へ

―観光を勉強した学生が求められる場・活躍できる場は

どこにあるでしょうか?旅行業や宿泊業に限らず…

 

 観光を勉強した学生の強みって何でしょう?「観光人材」という言葉も、わかるようでわからないですよね。

 「観光」という切り口から、これからますます重要になってくる業界としては、まずは、百貨店などの小売業界。そして、日本食や農産品の海外展開という点から、飲食産業や農業。観光情報提供という点で、情報通信業界。あとはカード会社、金融…。旅行業や宿泊業はもちろんですが、それ以外にも、幅広く活躍のフィールドはあるのではないでしょうか。 

―最後に、観光学を専攻する大学生にメッセージをお願いします。

 

 観光がこれからの日本にとって非常に大事だということは、観光を専攻する学生さんにはしっかり意識してほしいし、これからどの業界に就職するにせよ頭の片隅に置いていてほしいと思います。そして、観光というものを大きく捉えてほしいですね。観光=旅行ではありません。ありとあらゆる分野に関係しており、影響を及ぼすものが観光です。

 大学生の皆さんには、是非旅に出てくださいと言いたいですね。学生のうちにしかできない旅があります。最近は卒業旅行に行く人が減っているとも聞きますが、非常に寂しいし、もったいない。まさに「百聞は一見に如かず」で、実際に現地の空気に触れて、食事して、会話して…といった経験は何物にも代えがたいです。

 ちなみに、私が旅行した国の中で一番衝撃的だったのはインドですね。ガンジス川のほとりに座っていると、洗濯している女性の横で牛が水を飲んでいたり、その近くで火葬した人の遺骨を流していたり…という感じで、いろいろなものが混然一体となった世界が広がっている。「なんなんだここは!」って。うまく言い表せないですが、行くといろいろな意味ですごくショック受けると思います。

 ここでは、猛烈な頭痛と発熱と食あたりに襲われて倒れました。日本から持っていった薬は全然効かない。どうしようもなくなって、安宿の親父に呼んでもらったドクターがくれた緑色の丸薬を飲んだら、次の日バチッと治った(笑)そんなこともあって、「食事は衛生的なレストランで」とか、「食べる前は手を消毒する」とか、それまでガイドブックに書かれていたことを全部守っていたのがバカらしくなって、デリーに戻ってからは屋台のナンを手でちぎって食べたりしていました。緑の薬さえあれば怖いものないから。そういう体験をしたのが、インド。

 

-緑の丸薬とは何だったのか…気になるところですが、本日はありがとうございました。

 

取材日 2014年2月25日

聞き手 藤野 諸角 遠藤

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